
肥満症
肥満症
肥満症の診断は、単に体重やBMIを測るだけではなく、身体の状態と血液検査を組み合わせて行います。当院では、患者さん一人ひとりに合わせた総合的な治療をご提案しています。
生活習慣の見直しから始まり、管理栄養士による専門的な栄養指導、そして患者さんの状態に応じた運動療法を組み合わせます。必要であれば、漢方薬を含む内服薬も検討し、高度な治療が必要な場合は外科的治療の選択肢もご案内します。
特に、肥満症に併発しやすい糖尿病や高血圧などの合併症がある事が多く、糖尿病内科の専門的な知識を持つ医師による治療が不可欠です。これにより、肥満症だけでなく、関連する疾患全体を包括的にケアし、より質の高い治療を提供します。
「食事や運動療法を続けているけれど、なかなか目標体重まで届かない…」「肥満が原因で、健康面での不安がある…」そんなお悩みをお持ちではありませんか?
はたのだい駅前内科糖尿病クリニックでは、肥満症でお困りの方に、新しい治療選択肢として、ウゴービ治療(自費診療)をご提案しています。
この治療は、GLP-1受容体作動薬という種類のお薬「セマグルチド製剤:ウゴービ」を週に一度、ご自身で皮下注射していただくものです。
以下のいずれかに該当する方は、ウゴービによる治療が適している可能性があります。
※肥満症の診断に必要な11の健康障害
1)耐糖能障害(2型糖尿病・耐糖能異常など) 2)脂質異常症 3)高血圧 4)高尿酸血症・痛風 5)冠動脈疾患 6)脳梗塞・一過性脳虚血発作 7)非アルコール性脂肪性肝疾患 8)月経異常・女性不妊 9)閉塞性睡眠時無呼吸症候群・肥満低換気症候群 10)運動器疾患(変形性関節症:膝関節・股関節・手指関節、変形性脊椎症) 11)肥満関連腎臓病
ウゴービによる治療効果を最大限に引き出すためには、お薬だけでなく、日々の食生活の見直しも非常に大切です。当院では、患者さん一人ひとりのライフスタイルや食習慣に合わせたきめ細やかな栄養指導も行っております。
専門のスタッフが、無理なく続けられる食事のアドバイスや、健康的な食習慣を身につけるためのサポートを提供いたします。お薬と栄養指導を組み合わせることで、より効果的に体重管理を進め、健康的な体を目指しましょう。
ウゴービは、医師の診察のもと、患者さんの状態を慎重に判断した上で処方されるお薬です。美容やダイエットのみを目的とした処方は行っておりません。
ご自身の肥満についてお悩みの方、ウゴービによる治療と併せて栄養指導にもご興味のある方は、どうぞお気軽に当院までご相談ください。
GLP-1は、私たちが食事を摂ると小腸から分泌される内因性ホルモンで、膵臓に働きかけ、インスリン(血糖値を下げるホルモン)の分泌を促します。
このGLP-1の働きを補うのがGLP-1受容体作動薬です。これらの薬剤は、血糖値をコントロールするだけでなく、食欲を無理なく抑えることで体重減少も期待できるため、これまでも2型糖尿病の治療に広く用いられてきました。
近年、GLP-1受容体作動薬の注射薬であるセマグルチド製剤「ウゴービ」が、特定の条件を満たす肥満症の治療薬として保険適用となりました。
しかしながら、ウゴービを保険診療で処方できる医療機関は、厳しい要件が定められています。具体的には、肥満症治療に関連する日本糖尿病学会、日本内分泌学会、日本循環器学会に所属する専門医が在籍し、常勤の管理栄養士による栄養指導体制が整っていること、さらに大学病院などの「教育研修施設」であることです。
このような条件を満たすクリニックは全国的に限られており、現状では総合病院や大学病院での処方が中心です。
この状況を踏まえ、はたのだい駅前内科糖尿病クリニックでは、より多くの患者様にウゴービによる肥満症治療の選択肢を提供できるよう、自由診療(自費診療)として本治療を提供しています。
当院では、肥満症でお悩みの方々が適切な治療を受けられるよう、患者様一人ひとりに合わせた丁寧な診療とサポートを心がけております。ウゴービ治療にご興味のある方は、どうぞお気軽にご相談ください。
ウゴービ皮下注の国際共同第Ⅲ相臨床試験では、食事・運動療法を併用して、ウゴービ週1回皮下注射を68週間することにより、平均15%の体重減少効果が認められました(N Engl J Med 2021; 384: 989-1002)。
日本人のみを対象とした第Ⅲ相臨床試験においても82.9%の患者さんに5%以上、60.6%の患者さんに10%以上の体重減少効果が認められました(Clinical Obesity. 2023;13:e12589)。
ウゴービは、毎日注射する必要はありません。週に1回、ご自身のライフスタイルに合わせて、無理なく続けやすい曜日を決めて注射します。
1
初回診察時
初めてウゴービ治療をご検討される際は、まず現在の健康状態を詳しく把握し、患者さん一人ひとりに最適な治療計画を立てることから始めます。(検査にかかる費用は、ウゴービの薬剤費とは別途必要となります)
2
治療開始(導入期)
ウゴービの適応があれば、週1回 0.25mg皮下注 から開始
3
徐々に増量(調整期)
ウゴービの服用量は、治療の進捗や体の状態に合わせて調整していきます。 通常は、2~4週間の間隔で、効果や状態を見ながら、0.5mg、1.0mg、1.7mg、2.4mgと段階的に増やしていくことを検討します。これは、体をゆっくり慣らしながら、最も効果的な量を見つけていくためです。 また、治療を安全かつ効果的に進めるため、必要に応じて血液検査等を検討いたします。(これらの検査費用は、お薬代とは別に発生いたしますので、あらかじめご了承ください)
4
目標用量へ(維持期)
最長68週間使用可能です。
保険診療ではなく自由診療のため、費用のご負担は高くなります。
項目 | 料金 |
---|---|
0.25mg | 4週間分:18,000円(税込) |
0.5mg | 4週間分:25,000円(税込) |
1.0mg | 4週間分:36,000円(税込) |
1.7mg | 4週間分:44,000円(税込) |
2.4mg | 4週間分:54,000円(税込) |
なお当院では、BMI 27 kg/m2未満の方で、美容やダイエットのみを目的としたウゴービの処方は行いません。